ダニエル・ハリトーノフ Daniel Kharitonov
2015年、弱冠15歳でチャイコフスキー国際コンクール第3位に輝いたロシア音楽会の新星。
若きピアニストが魅せる、名曲の神髄-
ハリトーノフがコンサートの殿堂カーネギーホールにて華々しいデビューを飾ったのは、わずか14歳の時。あどけなさが残る少年ピアニストが、世界の注目を集めてから7年が経ち、凛とした青年へと成長した今冬、ドイツ・ピアニズムの巨匠による名曲を詰め込んだプログラムをお届けする。
2015年から日本で開催してきたソロコンサートでは、東京文化会館や東京オペラシティコンサートホールなどで演奏し、日本の音楽の殿堂においても大好評を得てきたハリトーノフ。学生でありながらプロの音楽家としての経験を順調に重ね、ピアノに対する誠実で真面目な姿勢は見るものの心をつかんで離さない。爽やかなルックスと、190cmを超えるすらっと高い身長、そしてラフマニノフ作品をものともしない大きな手は、フランツ・リストに伝わる逸話を彷彿させるように思える。
「テンペスト」の愛称で知られるベートーヴェンのピアノソナタ第17番は、知る人ぞ知る名曲。3楽章全てがソナタ形式で作曲されており、ベートーヴェンの革新的な一面を垣間見えることができる。ブラームスの「2つのラプソディ」は、彼のピアニストとしての成熟期に生み出された作品であり、ラプソディという名の通り、彼の好んだ民族的要素を音に描いている。そしてコンサートの最後を飾るのは、若きブラームスの情熱と個性、才能が遺憾なく発揮された「ピアノソナタ第1番」。ベートーヴェンの影響を受けつつも、表題的な要素を持つロマン派的作品だ。
ロマン派の先駆けベートーヴェンと古典派への原点回帰と民族主義を取り入れたブラームス。ロマン派を代表する3つのソナタを堪能できる、至極のコンサートをお聞き逃しなく。
■プロフィール
ダニエル・ハリトーノフ Daniel Kharitonov
1998年サハリン生まれ。5歳よりノヴォシビルスク中央音楽学校でピアノを学ぶ。
その後モスクワ音楽院の高名な教授ヴァレリー・ピセツキーに師事し、研鑽を積む。
2005年にはわずか7歳でモスクワ・フィルハーモニー管弦楽団と共演を果たし、11歳の頃にはロシア国立交響楽団とラフマニノフのピアノ協奏曲第一番で共演、注目を集めた。
12歳からはモスクワを本拠地とし、スピヴァコフが指揮を務めるモスクワ・ヴィルトゥオーゾ室内管弦楽団と定期共演をしている。その他、ゲルギエフ指揮のマリインスキー劇場管弦楽団やロシア・ナショナル管弦楽団、モスクワ放送チャイコフスキー交響楽団、ウクライナ国立交響楽団、モスクワ・フィルハーモニー管弦楽団などともソリストとして共演している。
ロシア国内のみならず、ドイツ、スペイン、フランスをはじめとするヨーロッパ各国の著名なホールでコンサートを行い、2013年3月には、カーネギーホールにて本格的にデビュー。
更にフランスのアヌシー音楽祭などの国際音楽祭にも参加し、世界中から高い評価を受けている。最近では、ロシア文化省から贈られる最も権威のある賞“National Pride of Russia”を受賞し、2015年のチャイコフスキー国際コンクールでは3位入賞に輝いた。日本ではソロリサイタル他、読売日本交響楽団やNHK交響楽団の定期公演への出演を果たしている。
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