ヨハン・シュトラウス1世は、好んで自らヴァイオリンを弾き小編成のアンサンブルを指揮していました。このスタイルを現代に蘇らせようと、1965年にウィーン交響楽団の首席メンバーが集って結成されたのが、この「ウィーン交響楽団ヨハン・シュトラウス・アンサンブル」。小編成のアンサンブルは、作品をダイナミックに、プレイヤー同士の呼吸を大切に、瞬発力と親密感のある演奏を聴かせてくれます。リーダーのアントン・ソロコフは、ヴァイオリンを弾きながら指揮をするという「フォルガイガー」のスタイルで表情たっぷりに名人芸を披露し、いくつか楽曲には歌姫ビルジッタ・ヴェッツルの歌唱が伴います。「春の声」等、聴き慣れた名曲に新たな魅力を感じていただけましょう。1989年の初来日以来、21回の来日。演奏会は累計で300回以上となりました。新年にふさわしい華やかな雰囲気を日本のコンサートホールへお届けします。
★アントン・ソロコフ(指揮/ヴァイオリン)
1978年モスクワ生まれ。音楽一家に育ちその天才ぶりを10歳の頃から発揮。 14歳の時オーストリアの市民権を得て1991年ウィーン国立音楽大学でドラ・シュバルツベルク女史に師事。16歳でウィーンコンツェルトハウスにデビュー。アイザック・スターン、モンセラ・カバリエなどもその音楽性と技量を絶賛。1997年チョン・ミュン・フンの指揮にてロンドン、1999年モスクワ音楽院大ホール、ウィーン学友会協会でデビュー。2000年ウィーン国立音楽大学を最優秀の成績で卒業。同年にはベルリンフィルハーモニーとの共演。そして2005年、ウィーン交響楽団の第1コンサートマスターに就任。もっとも若いコンサートマスターということで話題となる。
★クラウディア・ゲーベル(ソプラノ)
オーストリア出身のコロラトゥーラ歌手。2011年からウィーン・フォルクスオーパーに所属して現在活躍中のまさに旬な歌手。ウィーン・フォルクスオーパーでは、「魔笛」パパゲーナ、「フィガロの結婚」バルバリーナ等を歌い、その他にもフィンランド国立歌劇場、リンツ州立劇場、グラーツ歌劇場で それに加えて、「こうもり」アデーレ、「バリの喜び」ガブリ エルなどを歌っている。2016 年にはバーデン市劇場にレハール作曲「ルクセンブルク伯爵」でデビュー予定。コンサートではウィーン・トーンキュンストラー管弦楽団のツアーに参加し、ウィーン楽友協会でも公演をしている。その他にはウィーン放送交響楽団、ヨハン・シュトラウス・フェスティバル・オーケストラとも共演を重ね、バーデン・バーデン・フェスティバルをはじめとして、ドイツやオーストリアのフェスティバルにも多く参加してレパートリーを広げており、今後の活躍が期待されている。
★プログラム
ヨハン・シュトラウス II : 喜歌劇「くるまば草」序曲
フランツ・レハール : 喜歌劇「メリー・ウィドウ」より「ヴィリアの歌」
ヨーゼフ・ランナー : ワルツ「求婚者」op.103
ヨハン・シュトラウス II : ポルカ・シュネル「ハンガリー万歳!」op.332
ヨハン・シュトラウス II : 喜歌劇「こうもり」より「侯爵様、あなたのようなお方は」
ヨハン・シュトラウス II : ワルツ「芸術家の生活」op.316
ピョートル・チャイコフスキー : バレエ「くるみ割り人形」より「花のワルツ」
ヨハン・シュトラウス II : アンネン・ポルカ
パブロ・デ・サラサーテ : ツィゴイネルワイゼン op. 20
ヨハン・シュトラウス II : ワルツ「春の声」 op.410
エドゥアルト・シュトラウス I : ポルカ・シュネル「さぁ、逃げろ!」 op. 73
ヨハン・シュトラウス II : ワルツ「美しく青きドナウ」op. 314