緊急事態による困難が続いた後、2022年シーズンオープニングとして、指揮ダニエル・オーレン、演出ウーゴ・デ・アナという名匠たちが集結。≪トスカ≫が上演されることで現地でも話題となった、新プロダクション。「歌に生き、愛に生き」「星は光りぬ」等、名アリアの数々が散りばめられ、プッチーニ不朽の名作オペラとしても知られている。プッチーニ・オペラの中で最も悲劇的な作品。舞台での見せ場の多さからもオペラ史において重要視され、初演から成功をおさめる。20世紀最高のオペラ歌手と賞賛されるマリア・カラスが演じたのも有名。本公演のキャストは、トスカ役が現地公演で大好評を博し注目を集めた、マリア・ホセ・シーリ。今回は、イタリアの主要歌劇場初の女性音楽監督で、ウクライナ出身のオクサーナ・リーニフがタクトをとり、奇才ウーゴ・デ・アーナによる演出とこの豪華キャストが揃った。この日本公演だけのプロダクションとして期待が膨らむ。
◆◆あらすじ◆◆ 舞台は、1800年ローマ。画家カヴァラドッシが政治犯の友人を匿い、カヴァラドッシの恋人トスカは彼の行動を疑ってしまう。警視総監スカルピアは、トスカの嫉妬心や愛を利用して、二人を窮地に追いやろうと企み、政治犯を匿った罪で捕らえられ処刑されることになったカヴァラドッシの命と引き替えに、トスカの体を要求。トスカは反撃してスカルピアをナイフで刺し殺してしまう。一度はその策略から逃れたように見えたが、空砲での見せかけの処刑は実弾で行わる。カヴァラドッシは倒れトスカが声をかけても動かない。絶望したトスカも彼の後を追い、城の屋上から身を投げる。
◆◆上演時間◆◆ 全3幕 約2時間45分 : 第Ⅰ幕50分/第Ⅱ幕45分/Ⅲ幕30分 休憩2回
◆◆女性初の音楽監督であるオクサーナ・リーニフ指揮◆◆
2021年10月イタリアのボローニャ歌劇場(Teatro Comunale di Bologna)
が空席だった音楽監督にウクライナ出身の指揮者オクサーナ・リーニフ(Oksana Lyniv)を迎えると発表し話題となる。
ミケーレ・マリオッティの後任で、任期は2022年1月から。
イタリアの大きい歌劇場が女性指揮者を音楽監督に迎えるのは 史上初となる。2021年バイロイト音楽祭では≪さまよえるオランダ人≫を
指揮し、音楽祭史上でも初の女性指揮者となり注目を浴びる。同年12月
英国ロイヤル・オペラ・ハウスで上演された≪トスカ≫もエレガントで且つダイナミックな 世界を表現しているとして高い支持を得る。
主なキャスト:
【トスカ】 マリア・ホセ・シーリ
【カヴァラドッシ】マッテオ・デソーレ
【スカルピア】マッシモ・カヴァレッティ
【指揮】オクサーナ・リーニフ
【演出】ジョバンニ・スカンデッラ