長門美保(1911-1994)
昭和・平成時代のオペラ界の礎を築いた声楽家。
幼少期をドイツで過ごし東京音楽学校在学中からソリストとして活躍し、昭和9年に日本音楽コンクール1位となった。
1945年には長門美保歌劇団を設立し、藤原歌劇団
と並ぶ団体に育て上げ、ヨーロッパの数多くの作品を上演し日本に紹介した。またオペラの
日本語訳や演出も手がけた。1954年には藤原義江とともに紅白歌合戦にも出場。
「日本人として日本語による歌を世界へ」と言う長門美保の意志はその教え子の中澤桂を通して今日迄、東京音楽大学で「日本歌曲試演会」と言う形で継続している。
終戦の翌年に既に海外から演奏家を招聘し、国内でオペラを上演し続けた大先駆者の思いを、今もう一度振り返り大切にし、彼女の意思と夢を、若い人達に託すべく本公演を開催する運びとなりました。
●出演
山田知加、片山深晴、吉田理乃、山口康智、堀谷桜介、茨木渚捺、須山美南
●歌曲
R.シュトラウス (生誕160周年)2曲
R.アーン(生誕150周年)「A Chloris」他
橋本國彦(生誕120周年)「お菓子と娘」他
●オペラアリア
プッチーニ「ラ・ボエーム」
團伊玖磨「夕鶴」から
●モテット
モーツァルト「Exsultate Jubilate」、
「Ridente la calma」 他
●踊り
瀕死の白鳥、「ドン・キホーテ」から