セルビア生まれのニコリッチは、アムネリスやエボリ公女などヴェルディの諸役を歌って世界で快進撃を続けている。ベオグラード大学にて学位を取得。数々の国際コンクールで入賞し、ビセルカ・ツヴェイチ賞、同様にペタル・コニョヴィッチ国際コンクールにてニコラ・ツヴェイチ賞などを受賞。2001年には、ミラノ・スカラ座アカデミーにて2年間の奨学金を得て研鑽を積む。早期からその才能をリッカルド・ムーティに認められ、ほどなく、《オベルト》のクニーツァ役を歌って主役級デビューを果たした。以来、スカラ座を中心に、ベネチアのカルロ・フェニーチェ劇場、ベルガモ・ドニゼッティ劇場、カターニア・ベッリーニ劇場、サルディーニャ・カリアリ劇場など多くの著名劇場、音楽祭へ出演、《ナブッコ》《ドン・カルロ》《アイーダ》《トロヴァトーレ》《リゴレット》等を歌っている。現在、ヨーロッパ、アジア、オーストリア、ニュージーランドなど各地で主要メッゾ・ソプラノとして国際的に活躍を続けている。